教官からのメッセージ

パイロットを目指す皆さん、はじめまして。日本フライトセーフティで教官をしております厚地と申します。


パイロットを目指すと言っても飛行機やヘリコプター、プロを目指すのかアマチュアで楽しむのかなど、様々な選択肢があります。しかし、空を飛ぶということの本質は全てに共通するものなんです。プロだからアマチュアだからなんて差は飛行中には通用しません。基礎からしっかりした知識や技量を身に付けることは、パイロットを目指す全ての方に必要なことだと考えています。

エアラインを筆頭とした昨今のパイロット募集状況は大きく様変わりしてきています。各社とも自費でライセンスを取得された方を大量採用していることは皆さんもご存知のことだと思います。

 

これは現在、パイロットの中核をなす団塊の世代と呼ばれる方々の引退を控えて、パイロット不足が深刻化する事態を見越して行われているものです。しかし、これはエアラインパイロットに限ったことではありません。ヘリコプターパイロットの世界でも同じようにパイロット不足が深刻化してきているのです。

 

大手ヘリコプター運航会社ではそれに備えて、新人パイロットの定期採用を行っています。

 

また、警察や消防などの官公庁航空隊でも団塊世代の方々の引退を控え、操縦士の補充に真剣に取り組んでいます。このような動向はすぐにに解消されるものではありません。それだけパイロット養成には時間がかかるということなんです。

どのような方がパイロットに向いているか?と言う質問をよく受けます。

 

パイロットは大型機でも小型機でも一人で飛ばしているわけではありません。たとえパイロット一人で飛ばせる小型飛行機やヘリコプターであっても、地上でフライトをアシストする人々の協力が無ければフライトを行うことは出来ません。

 

これが大型旅客機ともなれば沢山のスタッフがそのフライトにかかわっているわけですから、それらのスタッフと円滑に物事を進めてゆく協調性や総合的な判断力(バランス感覚とでも言いましょうか)が必要なことは言うまでもありません。

 

その他、一人のパイロットで運航を行う小型機の世界では飛行中、誰にも頼れない以上、冷静に自分を信じてフライト出来ないといけません。その意味でも自分に自信が無いと駄目ですね。

 

もちろん、その自信は過信ではなく、しっかりした支柱があってのものであることは言うまでもありません。その意味でも基礎の訓練が重要なんです。そこをケチッては後でしっぺ返しを受けてしまいます。

 

訓練を始める前の皆さんにとってはピンとこない話かもしれませんが、何をするにも基本が大切!ということです。あいさつの出来ない人が身近にいたら、皆さんだって気分が悪くなるでしょ?

 

それと同じでプロのパイロットだって一人の社会人として基本の基本から始まるんだと思います。

これから始まる訓練を通して真摯に学ぶ姿勢を持ち続ければ、きっとプロパイロットになれると思います。いや、なれるはずです。25年間そうやって育ててきた人達が、事業会社で信頼を得て活躍しています。そのノウハウと実績はどこにも負けません。最近は日本航空機操縦士協会の依頼で「操縦教育教本」に今までの最新の教育内容を執筆しています、ご興味のある方はぜひ読んで見てください。今後の新人教育の基本となるものができたと自負しております。

 

皆さんの健闘をお祈りしています。

 

そして、願わくば訓練を共に出来ることを楽しみにしております。

 

日本フライトセーフティ(株) 教官 厚地 信一